東京上田会はこんな活動をしています
10余年間の活動実績−(2006年5月23日総会)
 
 「アイ・ラヴ・ウエダ」を合言葉に、東京上田会はふるさと上田との交流、上田の観光や農業など諸施策振興への協力、イベントへの参加などをこの10年余にわたり積極的に進めてきました。そうした活動の中から芽を出し、実を結んだいくつかの事業を紹介し、今後のご参考にして頂きたいと考えています。

1.信州上田フィルムコミッションの活動
 信州上田フィルムコミッションは平成13年に上田市で結成されましたが、その結成に向けて大きな役割を果たしたのが当会理事だった吉村晴夫さんの存在でした。東映プロデューサーとして東京で長く活躍した吉村さんは、古くから上田の映画愛好家が上田周辺での映画撮影に協力してきた活動に注目し、米欧で展開されてきたフィルムコミッションの活動を紹介し組織化の必要性を訴えました。
 この結果、吉村さんを中心に当会のメンバーが上田市当局に強く働きかけて組織化に動き出し、吉村さんは有力なテレビ局、映画プロダクションなどに精力的にPRしてロケ部隊を送り込むことに成功しました。その後、吉村さんは故郷上田に戻り、上田観光コンベンション協会専務理事として信州上田フィルムコミッションの活動を支える役割を果たしています。
 同フィルムコミッションの活動はいまや全国的にも注目され、全国でこれに追随する動きが出ていますが、最近では映画「博士の愛した数式」や現在クランクイン中の「犬神家の一族」などでも上田を中心にした地域で撮影が展開されています。
 
「うえだみどり大根」の特産化、販売促進活動
 当会では上田の農産物を広く親しめるようにしたいと東信地域で育てられてきた「青首大根」に着目。5年ほど前から食品産業出身の上原隆雄副会長をはじめ異業種部会とコスモス会が中心になってJA信州上田の関係会社「信州うえだファーム」と連携して改良を重ね「うえだみどり大根」と命名、ブランド化し販売促進活動を進めてきました。昨年秋には500ケースを越える注文をさばき、評判も上々です。2年前からは生島足島神社で収穫奉納祭も行われています。農産物の収穫販売はジャガイモ掘りなどにも広がろうとしています。
 今年1月には当会事務局長太三津子さんの娘さんがデザインした「モグラちゃんマーク」をJA信州上田が「うえだみどり大根」のマークとして商標登録し、首都圏の消費者へのアピールを目指しています。
 
3.「上田城千本桜」「上田観光大使」=観光施策への提言
 桜の名所として知られる上田城跡周辺の桜は、3年ほど前まであまり知られていませんでしたが、最近では観光雑誌にも登場し、観光バスがやってくるほどになりました。この「千本桜」の命名者は当会理事の横島庄治さん(元NHK解説委員、高崎経済大学教授)。
 横島さんは当会が発足した平成8年の発足大会でパネリストを務め、上田市の観光振興施策の充実を強く提言しました。上田市での会合でも観光客に訴える「命名」の重要性、ライトアップなどによる観光資源のバージョンアップを強調し、当会もこうした施策を側面から推進するよう議会筋や市の有力関係者を通じて働きかけてきました。
 その結果、市は平成15年から「上田城千本桜」として観光会社などにPRを始め、現在は桜のシーズンに数百台のバスが運行されるまでに至っています。
 また、各地で進んでいる「観光大使」についても上田市当局に提言し、平成17年秋に同制度がスタートしました。当会からは森会長のほか、落語の立川談慶、三遊亭きん歌、グラフィックデザイナー馬場雄二さんらが観光大使として任命され、信州上田の観光PRを積極的に進めています。
 
4.祭りイベントへの江戸芸かっぽれの参加
 4月の「上田真田まつり」や7月の「上田わっしょい」など上田市のイベントに今や欠かせない存在になった梅后流江戸芸かっぽれの踊りパレード。かっぽれと上田市を結びつけたのも当会の重要な実績です。真田まつりは既に24回になりますが、10年ほど前までは市民だけの地味な祭りとして続けられてきました。「なにか華になるものが欲しい」との市からの相談を受けて、当会が江戸芸かっぽれを紹介し、平成11年から始めたのがきっかけ。当初は小規模でしたが、年々参加者が増え、8回目の今年は首都圏のかっぽれ道場やカルチャーセンターから140人が参加して市の中心街を練り歩きました。多くの参加者は上田市にやってきたのは初めてで、今後観光のリピーターになることも期待されています。
 当会ではかっぽれ部隊と上田市との交流を調整する役割をずっと果たしています。
 
異業種活動による上田法人会青年部との交流
 上田地域の若手産業経営者と首都圏の企業で活動した会員が交流し、事業に生かせる経験交流を進めたい−との目的で始め、年2回、上田で交流、懇親を深めています。講演と懇親が中心で地道な活動ですが、様々な分野での専門家や経営者を紹介して話を聞き、厳しい経済社会へ識見を高めるよう努めています。
 
上田地域出身の芸能人らへの支援活動
 上田や周辺地域からの芸能人やスポーツマンはそれほど知られていませんが、当会ではできるだけ支援を進めようと努めています。
・「前進座上沢美咲・小林祥子後援会」=前進座では上田市出身の中堅俳優上沢美咲さん、小諸市出身の重鎮小林祥子さんが活躍しています。定期公演に会員を動員したり、懇親会を開いて激励したりしています。 
・落語家立川談慶・三遊亭きん歌への応援=さきに真打になった立川談志門下の談慶(丸子出身)、二つ目で三遊亭円歌門下のきん歌(上田出身)の独演会などへ会員に呼びかけ参加を募っています。
・ピアニスト峯村操氏(上田出身)、西澤真理子さん(上田在住)らのコンサート活動への支援=コンサートの日程などを会員に紹介、多数の会員が参加して激励しています。
・ボクシングの西澤ヨシノリさん(上田出身)支援=ボクシング界で最年長の挑戦者として有名な西澤さんを会員で支援しています。
そのほかにも漫才の林家ライス・カレー子、琵琶奏者の半田淳子さん、ギターのルナ・ケンゾーさん、歌の中沢公子さんらの活動を支援しています。
 
7.浅草との「縁結び」協力活動
 上田市は真田太平記館の設立以来、東京台東区や浅草と縁を深めようと努力してきました。当会ではその縁結びに水面下で協力を続け、昨年には台東区の「池波正太郎記念文庫」と真田太平記館の姉妹関係実現に漕ぎ着けました。会報で浅草寺の清水谷孝尚貫首(別所出身)と浅草演芸ホール会長松倉さん(千曲市出身)との対談を紹介したり、浅草での上田市物産展に会員が応援参加したり、懇親会に台東区の関係者を招待するなど精力的に協力を進めています。
 
8.上田の産業紹介・地域文化の掘り下げ
 年3回発行する会報では、上田地域で活動する産業を紹介し、経営者の苦労をインタビューしたり、あまり知られていない人材に光を当てる企画などに取り組み、会員や上田市民に紹介してきています。購読する上田市民の一部から好評を頂いています。
 
.上田支部の結成と活性化
 これらの活動を通じて、上田市周辺の在住者や首都圏からUターンした会員らから「上田支部を結成したい」との声が高まり、山浦晴朗常務理事(候補)を中心に近いうちに上田周辺の会員による懇談会をやろうという動きになっています。上田では「坂本竜馬会」の三吉治敬さんらが中心になり、支部活動の拠点を作る方向で活動してくれています。東京の会員が上田に行った時に気軽に支部に立ち寄り、上田の皆さんと情報交換をしたり懇談したりできる場を作り、コミュニケーションを図っていけるようにしたいと考えています。
 
 以上、様々な活動実績の一端を紹介してきましたが、今後も会員の皆様の知恵をお借りして、多彩な活動を展開していきたいと考えています。
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