特別決議

ふるさと納税で「上田先人館」建設推進を目指そう

 私たち東京上田会は「アイ・ラブ・ウエダ」を合言葉に、創立以来20年にわたりふるさと上田との交流を深め、様々なイベントに参加し、これまでに信州上田フィルムコミッションの設立への協力、うえだみどり大根など地産農産物のブランド化への協力、上田真田まつりへの江戸芸かっぽれ連の参加などの活動を進めてきました。近年では「ふるさと納税制度」の設定を機に、首都圏に住む上田地域出身の仲間や上田を愛する人たちに上田市へのふるさと納税推進のPR活動にも力を入れてきたところです。

 そうした中で、ふるさと納税制度を活用して、もう少し具体的な形でふるさとへの貢献をしたいという願いから、上田に深い縁があり、近代日本の産業、文化、歴史や地域の発展に尽くされた先人たちを顕彰する施設、「上田先人館」をぜひ作ってほしいという機運が高まってきました。世界で初めて人工ガンの生成に成功した山極勝三郎博士、幕末に民主的議会制度を他に先駆けて提唱した赤松小三郎、現在の民生委員制度の制定に大きな役割を果たした小河滋次郎、近代養蚕教育の先駆者三吉米熊など多士済々の人々が活躍していますが、これらの人々を一堂で顕彰・紹介する施設がないのは極めて残念なことです。

 上田で暮らす人々、特に未来を担う子供たちがふるさとに誇りを持ち、またふるさとから出て各地で活動する“上田人”が上田の先人たちの活躍を思い起こす「しるべ」とし、観光で訪れる人々に近代上田の歴史に触れて頂くためにも、「上田先人館」の開設が大きな役割を果たすことは間違いないと確信しています。東京上田会は設立間もないころにも先人館開設を提唱した時期がありますが、今回は市の行政当局にお願いするだけでなく、私たちも率先して寄金をふるさと納税の形で協力し、設立へ向けて推進したいと願っています。

 もちろん、現在の地方の財政が極めて厳しく、特に「ハコもの」の建設が自治体にとって大きな負担になるであろうことは私たちも承知しています。「上田先人館」建設が容易に進められない状況も理解できるところです。しかし、長期的な取り組みの中で様々な課題を克服し、未来に向けて先人館建設を推進する努力を積み重ねていきましょう。

   平成27527

       東京上田会27年度通常総会